ひらく*つくる*暮らす

人生とは、自分でいくつもの扉をひらき、こつこつとつくりあげていくもの。イタリアと鳥取に住まうアラ還国際婚夫婦が、幸せになるヒントを追求&発信するblogです

【イタリアの男と女の物語】

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性的犯罪に対する女性の自己防衛啓発ポスター(ベニスにて)


(1)口説き上手なイタリア男 

 昨日、テレビで、自分にネガティブなイメージを持っている女性が、50日間環境の違う生活をするとどれだけ表情が変わるか・・というマツコデラックスの実験番組がありました。それを見て思ったことは、人は、自己認識や肯定感、意識の変化で、態度も行動様式も明らかに変わり、引いては、暮らし方、人生まで変わり得るということ。そして、そこには何か《生きる支えになる目標、モデル》が存在している、ということも明快に分かる番組でした。
 その中で、容姿に自信のない(いつもマスクをしている)女子大生が、自分好みのイタリア男性から50日間イタリア語を学ぶという企画がありました。企画からすると、イタリア男性のミッションは、言葉を教えるというよりも容姿も含めて褒めて褒めて自信をつけさせるというもの。女性は、日々褒めてもらって、自分のよいところを引き出してもらい、固い過剰な自己否定の壁を少しずつ《自らの力で》打ち破っていきました。それに《淡い恋心》が関わっているであろうこともなんとなく感じられました。
 さて、なぜこの企画に「イタリアの男性」が適役とされたのか?そこには、日本人の抱くイタリア男性のイメージがあるのでしょう。気さくで、コミュニケーション能力に長け、きらきらと透き通った大きな瞳と素敵な笑顔、優しい気配りとくすぐるような褒め言葉。確かに、それは否定しません。ただ、下心があることも否定できません。
 どんな下心か?というと、理由はだぶん次の2つです。一つはセックス、一つはお金です。残念なことに「好き」という感情は△。同棲カップルはたくさんいても、結婚になるととても慎重なのがイタリア人ですから。《行きずり/GFレベル/婚姻レベル》・・・明らかにそれぞれの壁は高いのです。
 では、まずお金について。イタリア人はとてもケチだと言われます。《多種の高い税金を払っているので、これ以上、無駄金は払わないぞ!》という意識が常にあって、少しで安く済む方法の研究には余念がありません。《へびのようにくねくねと掻い繰って生きる》ことをモットーとしています。行きずりで、数ユーロのカフェ価格で引っかかってくれればこれほどいいことはありません。
 そして、愛の国イタリアといわれるように、性・恋愛に関しては日本とはずいぶん違います。例えば、ニュースキャスターの女性の服装。胸の大きく開いた服に、体にぴっちりと沿ったセクシーなスタイル。Fab曰く、「そうやって有名な金持ち(サッカー選手など)をGETするんだよ。」と。そして、朝8時半ころから、日本でいうなら昼のメロドラマのような夫婦やカップルの不倫・不貞のどろどろした実録再現ドラマ番組もあります。また、Fabの娘が高校生の時、男女混合で友だちとお泊まり旅行に行くというので、「心配じゃない?」と聞くと、「大丈夫、コンドームを持って行くようにと言ってある。」との回答にひぇっー!とのけぞったこともありますが、もうよい年齢なのだから子どもといえども親が感知すべきでないというのがイタリア流。ですので、行きずりで引っかかるのは、もう大人なので《同意した、合意の下》ということなのだろうと思います。
 そんな気楽さから、刹那的に割安で楽しめるならこんなに好都合なことはないという下心は否定できませんから、イタリアに行くときには甘い言葉に甘い罠あり!くれぐれも気を付けて