ひらく*つくる*暮らす

人生とは、自分でいくつもの扉をひらき、こつこつとつくりあげていくもの。イタリアと鳥取に住まうアラ還国際婚夫婦が、幸せになるヒントを追求&発信するblogです

堀田秀吾『科学的に元気になる方法集めました』

f:id:kei-fab:20190911145759j:plain
f:id:kei-fab:20190911152343j:plain
f:id:kei-fab:20190911150059j:plain
〔「えい!やぁ!」とフランスへ―自分探しがいつしか美味しいもの探しに〕


 「心」のことを書いた本には、宗教がかっていたり、経験を背景にした優しい心地よい言葉での慰めといった科学的には根拠のないものも少なくないように思います。それが問題だとは全く言うつもりもありません。多くの人が納得する内容であれば、おそらく何らかの真理が存在しているのだと思います(ただ、検証されていないだけで)。
 実際、私も「心」のコラムを書いていると、それが気になることがあります。もともと科学的・論理的に思考する仕事をしてきた者(自分も含めて)においては、心のありようも、できるだけ理屈を通して書かなければ、信頼に足るとは言えない・・・と思っていたところに、下記の本に出会いました。この本に書かれていることは、全て科学論文などで紹介された論拠に基づいて提案されたものです。「心」といっても、心理学と脳科学の視点から明らかにされたものですから、確かな効果が期待できるでしょう。しばらくはこの本のエキスをお届けしたいと思います。楽しんで、参考にしてみてください。
*引用文献:堀田秀吾『科学的に元気になる方法集めました』.文響社(2017)

(1)「やる気スイッチ」の入れ方
 人間には本当に「やる気スイッチ」というのがあるそうです。脳にある側坐核がそれに当たるそうですが、そこでは、「一度作業をやり始めると、このやる気スイッチが入り、やめられなくなる」という働きがあるそうです。これまで、行動に先だって「動機づけ」が重視されてきました。教育の分野でも当然視されていることです。しかし、近年の研究では、動機がなくても実際に行い始めることで動機づけられるということもわかってきました。つまり、今や「心理学や脳科学の世界では、《人は行動してから考える》というのが常識になりつつある」、「考える・心で念じることより、実際の動作の方が脳に与える力は強い」ということがわかってきたのです。
 とすれば、くよくよ堂々巡りで悩んでいても抜け穴は見つかりにくいので、とにかく良かれと思われること、やろうかどうか迷っていること、無理かも知れないと諦めかけていること・・・もう考えるのはやめて、《えい!やぁー!》とやり始めると良いということです。人間の脳は次第にそれにのめり込んでいく性質があるというのだから、走りながら前向きに(ネガティブに思考せず)考えれば良いということですね。