ひらく*つくる*暮らす

人生とは、自分でいくつもの扉をひらき、こつこつとつくりあげていくもの。イタリアと鳥取に住まうアラ還国際婚夫婦が、幸せになるヒントを追求&発信するblogです

『103歳になってわかったこと』(篠田桃紅)

f:id:kei-fab:20191008154028j:plain


(1)「自分の心が、ほどほどを決める」
 篠田桃紅(シノダトウコウ)さんは、現在、106歳になられる水墨抽象画やエッセイを書かれる凜としてとても美しい方です。生涯独身を貫き、今も現役で活躍されています。東京の本屋さんで、ふと、この本を手にとってぱらぱらめくってみると、なかなか読み応えのある本でした。立ち読みだけではきっと後から気になって仕方ないだろうと思い、購入しました。私が感想を書くというよりも、本文を抜粋した方がきっと皆さんの心に、皆さんの経験値のなかですっと入ってくると思うので、以下、抜粋したものを載せていますので、是非、読んでみて下さい。
****(本文)**********************
「私も長く生きてきて、いろんな人に出会い、いろんな人の人生を見たり聞いたりしてきましたが、どういう人の人生がいちばん幸福だったのか、いくら考えてもわかりません。たとえば、あの人は素敵な人だったと思うけれども、その人の妻はどうだったかというと、苦労させられたのかもしれないと思いますし、・・(中略)・・いいことずくめの人は見つかりません。一つ得れば、一つ失うことは覚悟しなさい、ということなのでしょうか。なにもかもが満足な人生はありえないようです。・・(中略)・・それなら、一体どうしたら、人にとっていちばん幸福なのかと考えると、わけがわからなくなります。どのように生きたら幸福なのか、「黄金の法則」はないのでしょうか。自分の心が決める以外に、方法はないと思います。この程度でちょうどいい、と自分の心が思えることが一番いいと思いますちょうどいいと思える程度は、百人いたら百人違います。・・(中略)・・これくらいが自分の人生にちょうどよかったかもしれないと、満足することのできる人が、幸せになれるのだろうと思います。」(pp.91-93)
**************************